はじめに

2023年1月20-21日、南八ヶ岳で冬山登山を楽しみました。1日目は硫黄岳に登ってから赤岳鉱泉で宿泊し、2日目は赤岳に登りました。この記事では、冬の南八ヶ岳で絶景を楽しむためのルートを紹介します。出発時間によっては、1日目は赤岳鉱泉までゆっくりと進み、山小屋を満喫して宿泊する方法もあります。初・中級者には、2日目に硫黄岳のみに登るパターンがおすすめです。上級者向けには、2日目に赤岳のみに挑戦する方法もあります。目的や登山経験に応じて、自分に合ったコースを選択できます。
美濃戸口登山口と駐車場、マイカー以外のアクセス方法



冬季の登山口は標高1502mの美濃戸口からが基本になります。
八ヶ岳山荘の駐車場(150台)に停め、山荘の受付で料金を支払います(1日800円:コーヒーサービス付)。諏訪南ICから車で約20分、トイレ、飲料水、自販機あります。
◆営業期間 通年営業
◆営業時間 土日祝日 5時から18時
平日(5月~6月中旬、10月下旬~12月中旬)7時~18時
平日(6月中旬~10月下旬、12月下旬~1月)6時~18時
★バス停があり、電車+バスで来ることもできます。バスは土日祝、年末年始のみ運行(10月後半~4月後半)。JR茅野駅から美濃戸口線 約40分/1500円 アルピコ交通時刻表
★JR茅野駅からタクシーの場合 約6140円/15㎞
アルピコタクシー茅野 TEL:0266-71-1181
★東京発の高速バスもあります。週末のみ運行、金曜夜出発して朝5:30頃、美濃戸口に着きます。毎日あるぺん号 冬山登山バス

今回のルートと所要時間、登山難易度は?
ルートとコースタイム
上記は夏の標準のコースタイムですが、今回我々はコースタイムの95%くらいのペースで行くことができました。重い冬靴にアイゼンを装着しているので、一般的には標準のコースタイムの110~120%くらいを想定して出発時間などプランするのをお勧めします。
1日目は前日夜に1㎝ほどの積雪があり凍ってなかったため、林道を進む美濃戸までアイゼンなしで行くことができ、美濃戸からは12本爪アイゼンを装着しました。2日目は常に12本爪アイゼンを装着しました。別途チェーンアイゼンがあれば、美濃戸口<ー>行者小屋間はそちらの方が軽くて最適と思いました。
登山難易度
硫黄岳までは危険個所はほとんどなく、山頂付近は風が強いものの初級・中級者でも安心です。
赤岳までは凍った急斜面が多くアイゼン・ピッケルをしっかり効かせて登って、さらに下る必要があります。また、山頂周辺は岩場と雪のミックスなり、鎖場やはしごもあるで、都度適切な判断が可能な上級者向けです。
快晴冬の赤岳(八ヶ岳)・硫黄岳 赤岳鉱泉泊 / やつ☆さんの赤岳・硫黄岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ
今回準備した装備
冬季の小屋泊まり用
衣類
アルパインジャケット(GORE-TEX)、長袖厚手Tシャツ、アルパインパンツ、タイツ、冬用ソックス、アルパイングローブ(GORE-TEX)、予備グローブ、バラクラバ、ニット帽、ダウンジャケット、レインウェア
装備
12本爪アイゼン、ピッケル、ヘルメット、ゴーグル、ザック30L、ザックカバー、冬用登山靴、トレッキングポール、地図、ヘッドランプ、サーモボトル、スマホ、予備バッテリー、ゴミ袋、ティッシュ、腕時計、タオル、歯ブラシ、エマージェンシーキット
食料
昼1回分、行動食3回分、飲料(0.85ℓ)
※1日目の昼食・夕食、2日目の朝食は赤岳鉱泉にて食事をとりました
気をつけたいポイント
厳冬期の登山
雪崩
急斜面のルートを通る場合、雪崩の可能性を意識する必要があります。このルートでは文三郎尾根・地蔵尾根が該当します。
注意すべき気象条件は、深さ50㎝以上の積雪がある状況に加えて以下3つあります。
・新たな降雪が多いこと(新たに深さ30㎝以上)
・新たな降雪と強風が組み合わさること(新たに深さ20㎝以上風速10m以上)
・気温が高いこと(最高気温が平年より5度以上高い予報)
凍結
アイゼンを装着していれば問題ないのですが、美濃戸口〜行者小屋間で積雪が少ない・ない場合でも、道が凍っている場合があります。特に朝や夕方の日陰。微妙な場合はチェーンアイゼンなどを装着した方が安全に歩くことができます。転倒して怪我をしてしまってからでは遅いため、安全優先の判断が必要になります。
気になる天気
いつも目安にしている天気予報は日本気象株式会社の『てんきとくらす』です。登山は天気が良くないと楽しめないので、いつも1週間前からチェックしていて、登山指数『A』かつ、天気予報『晴☼』の日を狙っています。特に今回は厳冬期の赤岳に行くので、あらかじめ予備日を3つ設定して妥協なしで出発日を決めました。
我々はラッキーなことに、第一候補の1月19〜20日の予報は3日前からA&晴☼になり、予定通り登山を決行することにしました。
コースの様子
美濃戸口〜赤岳鉱泉
美濃戸口を8時に出発。美濃戸までは積雪のある林道で、約1時間でやまのこ村・赤岳山荘に到着。どちらも営業中でした。


やまのこ村の裏手にはトイレがあり、お借りしました。100円です。






12時すぎに赤岳鉱泉に到着。美濃戸口から約3時間でした。有名なアイスキャンディーでアイスクライミングの練習を数名の方がしていました。
クライマーの方は写真後方にそびえる横岳(大同心・小同心経由)の岩場の急斜面を登るのですが、怖すぎますね。。


一旦、アイゼンを外して赤岳鉱泉の食堂でランチ。ストーブが温かい。5種類ある人気のカレー私はマレーシア風を注文、スパイスが効いていてとてもうまい!相棒はジャワ風をチョイス。
硫黄岳ピストン

13:30に赤岳鉱泉を出発、小屋の裏手の道から北に向かって登っていきます。赤岩の頭までは樹林帯の中のいくつも続くつづら折りを登ります。午後から風が強くなる予報だったので、ちょっとハイペースで登りました。



樹林帯を抜けると急に強風になりましたが、15時前に硫黄岳山頂に到着。時間が少し遅いのと爆風が吹き荒れてるので誰もいませんが、景色は最高、山頂を独り占め!でも寒い。。15分ほど看板に身を寄せながら写真を撮り、赤岳鉱泉に戻りました。帰りの下りは楽ちんで16時に到着。





硫黄岳山頂からの絶景をお届け♪ 1月20日 14:58
赤岳鉱泉はどんな山小屋
たくさんある八ヶ岳の山小屋の中でも、広くてきれいでご飯が豪華で美味しい素敵な山小屋です。また特徴は個室の割合がとても多い、お風呂がある(5~10月)、人工氷瀑でアイスクライミング練習ができる(冬季)ところです。今回は平日で2人なので、大広間の2食付き12000円を利用。空いていて大広間30人泊まれるところ5人で広々使わさせていただきました。売店も充実してて、酒類・つまみ類、色んな種類が選べます。
明日の土曜は150人以上の予約があるそうです。
赤岳鉱泉 予約:090-4824-9986 受付時間:9:00〜20:30







赤岳鉱泉〜文三郎尾根〜赤岳
2日目は6時に朝食を頂き、7時に出発。まずは行者小屋を目指します。昨晩の降雪で新雪が積もっていて、マイナス10度以下で顔や指先が冷たい。バラクラバで頭と顔をしっかり覆いました。


文三郎尾根にかかると急こう配になり、気を抜けば転がり落ちそうな傾斜を、アイゼンとピッケルを効かせて登っていきます。夏場は階段が永遠と続く印象ですが、半分以上は雪に埋もれていて脇を登りました。風も強くなり煽られますが、ここは今回一番の頑張りどころ、一歩一歩進みました。山頂直下の岩場は鎖場やはしごも多く、慎重に足場を確保しながら進みました。


あと山頂まで少しのところで、山の東側に出ます。ここは嘘のように風が遮られ穏やかな場所でほっと一息。すぐ近くに権現岳、遠くに富士山と南アルプス、中央アルプスが見渡せました。定番のフォトスポットです。



10:30に赤岳山頂に到着。風もそれほどなく、八ヶ岳ブルーに囲まれ絶景が360°見渡せます。頑張って登ってきて良かった!





赤岳山頂からの絶景をお届け♪ 1月21日 10:28
赤岳頂上山荘側から赤岳山頂、横岳・硫黄岳の眺めも素晴らしいです。



赤岳~地蔵尾根~行者小屋
やはりさすがにじっとしていると寒いので、10分ほどで赤岳を出発、少し下った赤岳天望荘の傍で30分休憩後、地蔵尾根を下りました。地蔵尾根は急斜面が続きますが、風はなく雪がしっかりついていて踏み跡もあり、ゆっくり安全に降りることができました。



12:20に行者小屋に降りてきました。朝が嘘のように日が当たってポカポカ陽気です。ピッケルをトレッキングポールに変え、バラクラバをしまいました。
テントが5つほどあり、これから登る人たちも数名いました。


行者小屋~南沢~美濃戸口
ここから南沢ルートで美濃戸口まで下ります。南沢ルートは段差や石が多く凍っていたので、慎重に下りました。美濃戸からの林道も一部凍っていたので念のためアイゼン装着のまま歩き、15:30に美濃戸口に到着しました。
天気も予報通り快晴で、厳冬期としては風もとても穏やかで(硫黄岳山頂と文三郎尾根は除いて)、冬の南八ヶ岳の絶景をたっぷり味わうことができました。大満足の山行になりました♪
下山後のおすすめ温泉
お決まりの温泉は、八峯苑 鹿の湯へ。車で約15分で行くことができるホテルの日帰り温泉です。自家源泉の温泉で内湯も露天風呂もきれいで広く、ゆったり過ごすことができます。
【冬季営業時間】(12月9日~4月頃) 10:00~19:00
【料金】大人 700円
